特集 スポーツ外傷
フィールドホッケー選手の外傷とその理学療法
川口 浩太郎
1
,
浦辺 幸夫
1
,
大成 浄志
1
,
小林 和典
2
,
松田 孝幸
3
,
梅本 稔
3
Kawaguchi Kotaro
1
1広島大学医学部保健学科
2東海女子短期大学
3日本ホッケー協会
pp.169-176
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104498
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1.はじめに
フィールドホッケー(以下ホッケー)は古代エジプトの壁画にも記され,スポーツとしてはイギリスが発祥の地として知られている.日本に紹介されたのは明治39年で,歴史の古いスポーツといえる1).
ホッケーはスティックとボールを使い,ゴールにシュートして点数を競い合うボールゲームである(図1).選手は1チーム11名(フィールドプレーヤー10名,ゴールキーパー1名)で,ボールをストップ,パス,ドリブル,ヒットし,前半・後半合わせて70分間グランドを走り回りスペースをつくる.本邦では比較的馴染みのうすいスポーツと思われるが,パキスタンでは国技として大変さかんに行われており,その発祥の地イギリスでもクリケットやポロ同様多くの人々に親しまれている.1994年に広島で行われた第12回アジア競技大会において,日本は女子が銀メダル,男子が4位と健闘したのは記憶に新しいところである.また,世界的には女子がほぼ10位,男子がほぼ15位のレベルにある.
本稿ではホッケー選手の外傷について,男子ナショナルチームの遠征中の発生状況ならびに女子の国内トップチームに対するアンケート調査から考察し,これに対応する理学療法を述べる.
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