特集 看護研究における参加観察法
資料1
痛みのフィールド-ノートの例
S. Y. フェーガーハフ
pp.302-316
発行日 1982年5月25日
Published Date 1982/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200713
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○○病院火傷病棟 8:30-12:30(第1日)
看護部長によって火傷病棟に連れて来られた。看護部長は入院患者は8名だけで病棟は比較的静か,ほとんどの患者は急性期を過ぎていると述べた。病棟の患者定員は11名,ときにそれ以上の患者がある場合,超過した分は他の病棟に入れる。もし乳児であれば,乳児床は面積をとらないので,規定より多く入院させることができる。回復率は他の病院に比較して高く,また在院日数は他の病院に比し短い。身体の90%火傷した1人の患者は回復したという。"普通このような大火傷の場合には成功しないのです"と誇らかな声で言った。
職員,訪問者はすべて,病棟に入る前にガウンを着け,髪と靴を包まなければならない。マスクは火傷部の手当てをするときにだけつけられる。看護部長はガウンを着て,私がスクラブ・ガウンに着替えている間に職員の更衣室で主任看護婦を待つようにと言った。主任は外科処置についていたので,約45分待たなければならなかった。
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