理学療法草創期の証言
泥臭みのする理学療法士を目指して
松瀬 多計久
1
1北里大学病院リハビリテーション部
pp.637
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104377
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私事になるが,病院や医院の門を訪れては,自分の病気に重ねて,医師や看護婦さんの頭の高さに幾度となく嫌な気分を味あわされたことがあった.そんなことがあったためか,同じ医療人になるとしたら,もっと病への気配りができ,人の気持ちを配慮できる医療職はないものかと考えていた.実は叔父が医師をしていて,その道に進むことを考えたこともあったが,それには私の脳味噌のほうが至らず,結局,第2期生として清瀬のリハビリテーション学院を目指したのである.新しい医療職として誕生したばかりで,人に尋ねられてはリハビリテーション医学の説明をするもののかなかな理解されなかったことが思い出される.
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