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阪神・淡路大震災での巡回リハビリテーション―理学療法士の果たした役割
八木 範彦
1
1兵庫県理学療法士会
pp.482
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104331
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1月17日に発生した震災直後,兵庫県保健環境部健康課より,避難所に生活する高齢者,身障者,震災で障害を受けた方々がその不自由な環境から「寝たきり」とならないように災害救援の一助としての対応の可否を相談された.その結果,水野耕作教授(神戸大学医学部整形外科)を代表とする「巡回リハビリテーションチーム」が結成され,われわれ理学療法士もその一員としてボランティア活動を開始することとなった.
気合いは十分であったが,当初はどんな活動を展開したら良いのか全く解らなかった.そこでとりあえず,われわれの活動の対象者数の把握が先決と考え,被災前より障害をもつ人,震災で障害を受けた人,障害はないが心理的・内科的要因で今後問題が残りそうな人の3群に分類することにし,さらに巡回リハの結果から,医療機関での専門的なリハ医療を要する人,避難所などでリハの指導と観察を要する人,避難所でのリハの教育のみで対応が可能な人と3段階の評価を加えることとし,1月27日から調査を開始した.
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