Japanese
English
印象に残った症例
訪問活動を通じて中高年脳性麻痺者の在宅生活を考える
Impressive Cases: Community Care for the Aged Cerebral Palsy Patients
伊藤 隆夫
1
Takao ITO
1
1近森リハビリテーション病院理学療法室
1Department of Physical Therapy, Chikamori Rehabilitation Hospital.
pp.281-283
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104274
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Ⅰ.初めに
当院は高知市の中心部に位置する都市型のリハビリテーション専門病院である.病床数は145床で,救急病院を母体とし,老人保健施設,訪問看護ステーションを併設,また高知市より在宅介護支援センターも委託され,設置している.急性期よりのリハビリテーションが可能で,在宅支援型(デイケア・ショートステイ重視)の老人保健施設を背景に,訪問看護ステーションを中心として訪問医療活動を積極的に推し進めている(図1).
筆者は理学療法士として継続医療室発足と同時に訪問活動に従事し,現在,在宅介護支援センターと訪問看護ステーションとから構成される当院における在宅支援の拠点としての在宅総合ケアセンターの責任者を勤めている.
この間さまざまな対象者に訪問活動を行なってきたが,その多くは脳卒中後遺症の高齢の重度障害者であり,このところ中高齢の脳性麻痺の対象者が増加してきている.その中の一症例との関わりで,障害者を地域で支えていくことの重要性,脳性麻痺者の加齢により引き起こされるさまざまな問題点,そしてそれに対する医療の対応など,多くのことを考えさせられたので,ここに紹介したい.
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