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入門講座 介護方法論・5
排泄―動作から行為,そして意志ある活動へ理学療法士だからできること
Methodology of Caring. 5: Care of Toiletting: From Mere Motion to Action, Them to Wilfull Activlty
高口 光子
1
Mitsuko TAKAGUCHI
1
1宇賀岳病院理学診療科
1Department of Physical Therapy, Ugatake Hospital.
pp.325-329
発行日 1994年5月15日
Published Date 1994/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103999
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Ⅰ.初めに
自分の担当として関わっている老人に“おもらし”がある場合,「排泄の自立」か「排泄介護の確立」を目標とする理学療法士は多いと考える.
“失禁”を運動機能障害改善による社会復帰の阻害因子として位置付け,その患者を簡単に対象外とすることなど現場ではありえない.むしろ,“失禁”そのものに前向きに取り組む理学療法士のほうが今は妥当性が高いと言える.
すでに多くの文献・事例検討により“おもらし”“失禁”への対応策は網罹された感じがあるものの,好まざるおむつを付けられた寝たきり老人は相変わらず各施設・病院で見受けられる.
自分が担当理学療法士として“排泄障害”の場面に登場するときは,以下の事柄を整理し仕事として参加している.
①排泄障害の背景にある疾患について
②排泄障害と失禁のタイプについて
③排泄動作の確認
④物的環境の整備
⑤人的環境の整備
⑥日常生活動作(似下,ADLと略.)と排泄障害との関連
今回はこれらのポイントを知識・情報として紹介するのではなく,どのように読み取り実践していくかということをまとめてみたい.
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