Japanese
English
講座 CTとMRI・1
CTとMRIの原理
CT & MRI. 1: Basic Principle of CT and MRI
佐々木 泰志
1
,
白水 一郎
1
,
町田 徹
1
Sasaki Yasushi
1
,
Shirouzu Ichirou
1
,
Machida Touru
1
1東京大学医学部放射線科
1Department of Radiology, University of Tokyo.
pp.39-43
発行日 1992年1月15日
Published Date 1992/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103428
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Ⅰ.初めに
今日のコンピュータ断層撮影(CT)は1972年Hounsfieldにより開発され,わずか10年のうちに急速に臨床検査として普及した.CTは,従来のX線フィルム撮影では検出できないようなわずかな組織間のX線吸収係数の差を断層画像として表し,その後の放射線診断に大きな影響を与えた.また,CTはその後の画像のディジタル化への道を開いたという意味でも重要であるが,ここではその原理の中核を成すCT画像再構成原理を概説する.
CTとほぼ同時期に開発された磁気共鳴画像(MRI)は臨床応用の開始はCTに遅れたが,現在では技術の進歩も一段落し,その有用性はほぼ完全に確立したと言える.MRIの基本原理となる核磁気共鳴現象はそれまで医療関係者のなじみの薄いものであり,画像の解釈も生体の特殊性,病理学的複雑さが加わり難解な面が多い,ここではその基本原理と画像の一般的な成り立ちについて述べる.
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