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特集 卒後教育
一人職場の卒後教育
Postgraduate Education Physical Therapy: Postgraduate Education; What to Do in Hospital Where There is Only One Physical Therapist
濱野 浩二
1
Koji HAMANO
1
1手束病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation, Tezuka Hospital.
pp.255-257
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103246
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1.初めに
理学療法士養成校を卒業し,社会に巣立っていく理学療法士の数は年間1000名にも及ぶ.これらの新人理学療法士は,多くの先輩諸氏に囲まれでき上がった職場に勤める者,また歴史はあるが理学療法士不在の職域の中で勤める者,まったくの新しい職場で勤める者などさまざまな就職先を選択している.
しかしながら臨床に飛び出し,いきなり患者を目の前にしたとき,「どういうふうにアプローチしたら良いのかわからない」と思う理学療法士はかなり多いと思われる.まして,研究ともなるとまったく手を出す術(すべ)も無いのが現実であろう.
しかし多くの新人理学療法士は,「先生」と呼ばれながらいっぱしの理学療法士として,あるったけの知識を誇大化させて治療行為を行なっているのが実情であるが,はたしてこれで治療と言えるのだろうか,お金をもらえるものなのかどうか,そんなに理学療法は薄っぺらいものなのだろうか,理学療法士の将来はいったいどうなるのだろうかと,不安感を強くもっているのもまた新人理学療法士である.
今回与えられたテーマ,「一人職場の卒後教育」は,こうした「生めよふやせよ」といった従来からの理学療法士促成栽培により,大量生産されている理学療法士を,根本から見直す一つのきっかけとしたい.
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