とびら
うず潮のごとく―チーム医療を考える
長澤 弘
1
1北里大学東病院リハビリテーション部
pp.357
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103025
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鳴門海峡を一望のもとに見渡せる山の上に登り,大河のごとき怒涛のような潮流と,それに伴ってまるで湧き上がってくるように現れるうず潮を観た.その形態はさまざまであり,小さくてすぐに消えてしまうものもあれば,まるで成長するが如く見える力強く大きなものもあった.うず潮を観て思い浮かんだことの一つに,リハビリテーションチーム医療における専門職としてのかかわりかたがあった.
われわれ理学療法士は,教育を受ける時点から継続してチームアプローチの重要性を説かれ,また臨床場面において実践していると言える.その重要な命題を背負い,意識して行動していると自負しているが,はたしてその成果はいかがなものだろうか.問題無く経過していく場合や,満足でき自己実現をも果たせたと感じるときや,反省すべき結果をもたらしてしまった場合など,さまざまなことがあるのが現実だろう.
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