短報
極低温療法のH波に及ぼす影響
濱出 茂治
1
,
立野 勝彦
1
,
井舟 正秀
2
,
出口 清喜
2
,
川畑 義光
2
,
埴生 知則
3
1金沢大学医療技術短期大学部理学療法学科
2恵寿総合病院リハビリテーション科
3恵寿総合病院脳神経外科
pp.122-124
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102957
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Ⅰ.初めに
現在,臨床において極低温療法は多発性関節リウマチや変形性関節症などを対象に広く応用され,抗炎症作用による鎮痛を目的として使用されている1,2).しかし,これまでに開発されている極低温空気発生装置は液化窒素と酸素とを混合して得られる-150℃の人工空気を患者の患部に噴射する方法をとっており,安全性や治療コストの面において必ずしも十分に配慮されているとは言い難い.
近年,従来市販されている装置よりも高温ではあるが,低コストの極低温空気発生装置が開発されつつある.今回,われわれは-30℃の極低温空気を発生する装置を使用する機会を得,その効果について検索した.特に鎮痛効果以外の作用を検討するため,脳血管障害による片麻痺患者の筋痙性に着目し,その抑制効果をH波を指標として検索した結果,若干の知見を得たので報告する.
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