論説
臨機応変ということ
工藤 俊輔
1
1東京都立大泉養護学校
pp.656
発行日 1989年9月15日
Published Date 1989/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102860
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本誌第23巻第1号のとびら“『理学療法ジャーナル』の船出によせて”の中で,福屋靖子先生が“潜水鑑なだしお”の衝突事故を引き合いに出し,理学療法士の相当の判断力と臨機応変の問題解決能力の必要性を説かれている.小生もこの文を読み感ずるところがあり,昨年経験したことを紹介したい.
それは1988年の6月16日のことである.筆者の担当しているPMD児(当時15歳,Stage Ⅶ)のK君が午前9時10分ころ保健室へ母親と担任とにともに入って行った.たまたま他の教室のホームルームから帰る途中出会ったので事情を聞いたところ,「少し痰が詰まりやすくゴロゴロしているので来た.」という.当日はK君の学年は社会見学で校外へ出る予定であった.しかし体調もあまり良さそうではなかったので中止し,念のため保健室で診てもらってから帰そうということであった.
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