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特集 理学療法の展望
理学療法の展望
Perspectives of Physical Therapy
松村 秩
1
Satoshi MATSUMURA
1
1東京都立医療技術短期大学
1Tokyo Metropolitan College of Allied Medical Sciences.
pp.4-7
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102674
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Ⅰ.初めに
リハビリテーション医療の医療関連職種として,理学療法士は作業療法士とともに,1965年に身分法が制定されて20余年の歩みを重ねた.
本来,理学療法はPhysical medicineという治療医学の技術・手段として,また我が国においては,古くから物療内科の治療技術・手段としての役割を果たしてきた.
ところが,リハビリテーションという障害を対象とし,治療だけを目的とするのではなく全人間的復権,全人的自立を目的とするリハビリテーション医療の下位専門化した技術・手段として,理学療法は新たな展開の下に,時代のニーズに合わせて新しい革袋に詰められることとなった.そして,理学療法士は,リハビリテーションという理念の装いの下に,新たな使命と役割をもって,この世に誕生したのである.
誕生後,20余年を経て,理学療法は時代の変化による新しい展開に対して,どのように対応するのか,多様な選択肢の中から,その選択枝を選ぶ必要性に迫られている.
ここで,理学療法の将来を展望しながら,可能な限り,これから5年くらい先を見透して,新しい提言をしてみたいと思う.
そのために,我が国の理学療法分野の進歩・発展の現状を外国のそれと比較することからスタートしてみよう.
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