書評
―日本リハビリテーション工学協会SIG姿勢保持(編)―「小児から高齢者までの姿勢保持―工学的視点を臨床に活かす 第2版」
染谷 淳司
1,2
1東京小児療育病院・みどり愛育園
2らっこ支援者の会
pp.1111
発行日 2012年12月15日
Published Date 2012/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102661
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1980年以来,工房や車いす製作者,時には著者たちSIG姿勢保持運営スタッフと共労し,小児や重症児・者など多様な障がいをおもちの方々の姿勢保持環境の改善やスポーツに関与してきた理学療法士として,感想を述べさせていただく.
総論の第1章「姿勢保持の基礎知識」では,姿勢保持の概要と歴史,姿勢保持装置の基礎知識やチェックポイントが簡潔明瞭に記載されている.そして,第4章「姿勢保持装置製作の実際」に連携し,実践的な知識や技術が紹介されている.日本における姿勢保持の分野をリードし,歴史を築かれてきた繁成剛,飯島浩の両氏を中心に,工業デザイン・リハビリ工学技師たちがこれらの骨格を担い著作されている.さらに,厚生労働省障害福祉専門官の髙木憲司氏による特別資料「座位保持装置・車いすなどに関する支給制度について」は端的・詳細・最新情報である.以上で,過去から現在に至る姿勢保持について有効に学べる内容である.
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