特集 外来理学療法
脳卒中疾患患者に対する外来理学療法
權藤 大介
1
Daisuke Gondo
1
1医療法人白ゆり会白ゆり総合リハケアクリニック
pp.682-687
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102362
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年,目まぐるしく変化する医療や社会福祉の動向が,多くのメディアに取り上げられるようになり,医療関係者や患者や患者の家族だけでなく,一般の方々にも注目されるようになった.リハビリテーション(以下,リハビリ)も,2006年度診療報酬改定での疾患別リハビリの算定日数制限により生じたとされる「リハビリ難民」という言葉により,多くの人々の注目を集めた印象がある.以前までは維持期リハビリに位置付けられることが多かった外来リハビリは,前述のような在院日数の短縮化など医療情勢の変化に伴い,現在では在宅という環境で行われる回復期リハビリも担う立場にもなっている.同時に,患者や患者家族との関わりが長期化するなかで,機能回復および維持を目的とした運動療法および日常生活指導を行うだけでなく,これまでの様々な報告1~3)と同様,心理面のサポートなど広義のリハビリを求められることが多い.
本稿では,筆者の勤務する白ゆり総合リハケアクリニック(以下,当院)における脳卒中疾患患者に対する外来理学療法の概要,その役割と実際を紹介するとともに,現在の外来理学療法の限界と今後の展開についての考えを述べる.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.