特集 スポーツと理学療法
スポーツ復帰に向けた系統的な理学療法の取り組み
尾﨑 勝博
1
Katsuhiro Ozaki
1
1野崎東病院アスレティックリハビリセンター
pp.593-599
発行日 2012年7月15日
Published Date 2012/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102335
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はじめに
近年,日本におけるスポーツ医療への理学療法士(以下,PT)の関わりは,医療機関内でのアスレティックリハビリテーション(以下,アスリハ)の展開にとどまらず,地域のスポーツ現場,さらには国民体育大会(以下,国体)をはじめとする国内の各種競技大会における対応など,地域社会に根差した活動へと広がりつつある.
一方で,年々輩出されるPTにこうしたスポーツ分野への関心が広がるなか,2009年には日本理学療法士協会(以下,協会)のスポーツ医療分野として「スポーツ理学療法研究部門(Japanese Sports Physical Therapy Section:JSPS)」が設置され,これを後押しする体制も築かれようとしている.
しかし,地域的な活動の格差をはじめ,そのシステムの構築には様々な課題があるのが現状である.今回は,図1に示すような「スポーツ理学療法」の視点に立ち,われわれが実践している当院でのアスリハからスポーツ現場,さらには宮崎県(以下,本県)の行政をも巻き込んだ地域社会活動への系統的な取り組みについて述べていきたい.
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