特集 東日本大震災と理学療法
―座談会―東日本大震災における理学療法・士の支援活動
後藤 博音
1
,
白根 達也
2
,
半田 一登
3
,
鶴見 隆正
4
1宮城県気仙沼保健福祉事務所
2岩手県立山田病院
3日本理学療法士協会
4神奈川県立保健福祉大学
pp.227-238
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102219
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鶴見 2011年3月11日午後2時46分に発生したマグニチュード9.0の東日本大震災は,巨大な津波と原子力発電所事故を引き起こし,未曾有の広域にわたる甚大な複合的被害をもたらしました.長年にわたって懸命に築いてきた生活,力を合わせてきた家族,一人ひとりの人生,そして町並みも地場産業も一瞬のうちに奪い去った天変地異の破壊力には言葉を失います.12月2日現在の震災死者15,840人,不明者3,546人と警察庁は公表しています.お亡くなりになられた方々には心から哀悼の意を表しますとともに,今なお避難生活を送られている方々には心からお見舞い申し上げます.
震災発生後9か月が経過した現在,ライフラインの復旧とともに生活環境,産業などを含めた社会インフラの復旧・復興が急がれていますが,その一方で,復興から取り残され先の見えない高齢者のなかには,無気力化,孤立化する人が増えており,きめ細かな医療保健体制,生活再建の支援が求められています.
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