理学療法臨床のコツ・16
腰痛体操実践・継続のコツ
伊藤 俊一
1
Toshikazu Ito
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科
pp.360-361
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101936
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はじめに
腰痛の治療は90~95%の対象で保存療法が主体となることから,腰痛体操は最も一般的な治療法とされてきた.しかし,厚生労働省の国民生活基礎調査の有訴受診率の結果では10年以上も連続して男女合わせて第1位となっている.この結果は,急性腰痛では発症2週間以内に50~60%,3~4か月以内に80~90%,慢性腰痛でも90%が保存療法で改善するとされる世界的疫学結果1)と乖離している.
本稿では,エビデンスに基づいて腰痛体操の選択と実践法を整理し,前述した乖離が起こる原因に照らして継続のコツを解説する.
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