講座 自覚症状別フィジカルアセスメント・3
痛み
榎本 雪絵
1
Yukie Enomoto
1
1杏林大学保健学部理学療法学科
pp.1003-1009
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101804
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はじめに
理学療法士が臨床で会う対象者の多くは痛みを訴える.痛みは,様々な動作障害の原因やQOLを低下させる要因であるとともに,生命に関与する警告信号としての重要な役割を持っている.痛みを訴える患者に対峙した場合,まずは緊急に対応すべき症状であるか否かの判断が重要であり,「なぜ痛みを訴えているのか」をできるだけ早急に把握することが必要となる.
痛みの領域・部位,強さ,性質などの問診から,その原因を推定し,次いで原因の同定につながる視診,触診などのフィジカルアセスメントを選択し(優先順位をつける),実践することで,痛みの原因をいち早く把握することができるようになる.本稿では,「痛みの訴え」に対する問診,原因推定,フィジカルアセスメントについて,症状別に例を示す.
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