とびら
信頼感と結果
山﨑 祐輔
1
1YMCA米子医療福祉専門学校
pp.543
発行日 2010年7月15日
Published Date 2010/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101697
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最近,新しく創設された中学生の硬式野球チームのメディカルサポートを始めた.きっかけはアポなしで学校に乗り込んで来た球団代表が「理学療法士にサポートしてもらうことで選手の故障を防ぎたい.自己管理の方法を早くから学ぶことで高校野球にスムーズに移行できるように力を貸して欲しい」と熱く語ったのが始まりであった.
本校の野球部出身の学生に聞いた話ではあるが,全国で最も人口が少ない鳥取県の高校野球では,現状としてまだまだ根性論が根強く,痛みは耐えて治すか,レギュラーを辞めるかのどちらかであるという.その結果,多くの選手は接骨院などを利用してその場の痛みを紛らわすことになり,それでも対応できない状態になってしまった選手をクリニックや大学病院で診るという場面が多々ある.こうした状況のなかで,可能な限り予防的な立場で選手に指導できれば,と常日頃から考えていたことと,球団代表の理学療法士への信用と期待が過分に感じられたため,引き受けることになった.
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