Japanese
English
短報
同種造血幹細胞移植患者の身体活動量に対する運動療法プログラム導入効果の検討
Effects of rehabilitation program on physical activity in patients undergoing allogeneic hematopoietic stem cell transplantation.
井上 順一朗
1,2
,
小野 玲
3
,
竹腰 久容
4
,
佐浦 隆一
5
,
三輪 雅彦
1,2
,
黒坂 昌弘
1,2
,
松井 利充
2,4
Inoue Junichiro
1,2
1神戸大学医学部附属病院リハビリテーション部
2神戸大学大学院医学系研究科
3神戸大学大学院保健学研究科
4神戸大学医学部附属病院血液内科
5大阪医科大学リハビリテーション医学教室
キーワード:
同種造血幹細胞移植
,
廃用症候群
,
身体活動量
Keyword:
同種造血幹細胞移植
,
廃用症候群
,
身体活動量
pp.323-328
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101394
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要旨:同種造血幹細胞移植患者に対して,歩数計を用いて身体活動量を評価しながら行う,廃用症候群予防のための運動療法プログラムを導入し,身体活動量に対する効果を検討した.対象は,運動療法プログラム導入前群10名と導入後群8名であった.測定変数を,身体活動量の指標としての移植後クリーンルームクラス10000期間における歩数の中央値および合併症重症度とした.歩数の中央値(最小値~最大値)は,運動療法プログラム導入前群903歩(302~2,454歩),導入後群2,230歩(1,675~3,218歩)であった(p<0.05).合併症重症度は,導入前群では重度合併症患者4名(40%),導入後群では2名(25%)であった(有意差なし).合併症重症度は導入前後で明らかな違いはなく,身体活動量は導入後群で有意に増加していた.運動療法プログラム導入により,クリーンルームにおける移植患者の身体活動量が維持・増進され,廃用症候群予防に有用と考えられた.
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