特集 脳卒中の理学療法の展開
摩擦制動継手付短下肢装具の臨床応用
岩崎 健次
1
,
崔 賢姫
1
,
下浜 幸代
1
,
矢野 光秋
1
,
亀田 英俊
2
Iwasaki Kenji
1
1東京都立豊島病院
2東京都立心身障害者福祉センター
pp.661-666
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100864
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脳卒中や頭部外傷による片麻痺者は,労せずに歩いていたという事実と動作の記憶を有する.歩行に対する多様な価値観を認める理学療法士を片麻痺者の運動の質へと向かわせる1)背景には,片麻痺者本人の歩行に対する強い要望がある.
短下肢装具(ankle-foot orthosis;以下AFO)は片麻痺者の価値観によっては歩行機能を向上する有用な道具である.歩行におけるAFOの目的は下肢機能の改善または代行である2).AFOの機構上,足関節の3次元の運動を制御することは難しく,一方向制御のために他の方向の運動を犠牲にすることが多い3).
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