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実践講座 嚥下障害 6
患者指導と退院後のマネージメント
Management of dysphagia patient after discharge.
本多 知行
1
Tomoyuki Honda
1
1佐賀社会保険病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Saga Social Insurance Hospital
キーワード:
嚥下障害
,
患者指導
,
地域連携
Keyword:
嚥下障害
,
患者指導
,
地域連携
pp.571-576
発行日 2004年6月10日
Published Date 2004/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100598
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はじめに
摂食・嚥下障害を有する患者が病院を退院するときの状態にはさまざまな形態がある.摂食・嚥下障害患者の帰結としての才藤の分類からすると5段階存在するが,基本的には経口摂取が主体か,経口摂取と経管栄養(胃瘻を含む)の併用か,経管栄養のみか,の3つの形態が考えられる.また,退院先としては在宅か,あるいは介護施設か,となってくる.介護施設においては,スタッフがある程度摂食・嚥下障害に関心があり,それなりの技術をもっていれば,病院退院時の状態が維持継続可能な施設もあるが,施設の力量がそこまで及ばなければ退院時の状況を維持できないこともあるのが現状である.大変残念なことではある.介護施設でもこのような現状なので,在宅を考えていく場合には患者自身の意志や決定のみならず,患者家族の背景や介護力などを十分吟味して,摂食・嚥下障害の在宅における今後の方針を立てなければならない.
本稿では,在宅を前提とした病院退院時における一般的な注意事項と,よりよい患者指導について概説し,在宅をとりまく地域の中での摂食・嚥下障害患者の地域連携について考えてみたい.
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