理学療法の現場から
理学療法の正念場―ケアマネジメントの現場から見えるもの
丹野 克子
1
1至誠堂介護相談センター
pp.226
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100272
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現在の私の仕事は,居宅介護支援事業所の専任専従の介護支援専門員(ケアマネジャー)である.理学療法士としての業務は行わず,ケアマネジメントだけに従事している.その意味では今回は「理学療法士が行なうケアマネジメントの現場から」である.理学療法士になって約20年,ケアマネジメントのアセスメントやプロセスにその経験を存分に生かしている.
この仕事をしていると,在宅の高齢者には理学療法に対する潜在的ニーズが多くあることに気づく.さらに,そのニーズが認識されにくいことにも気づかされる.例えば,左片麻痺になって5年になる70代の男性が,入院治療中にはできていた「起き上がり」が,在宅生活が長くなるにつれ全介助レベルになっている.介護する妻も,定期的に訪問する医師や看護師も,動作の再学習による回復が期待できることを知らない.
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