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文献抄録
急性期脳卒中者における側方体重移動練習の臨床効果(予備研究)
Lateral weight transference exercise following acute stroke:a preliminary study of clinical effectiveness
武井 圭一
1
1健康科学大学健康科学部理学療法学科
pp.154
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100258
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目的:急性期脳卒中者では,座位,立位バランス能力や,立ち上がり-着座動作能力は自立生活を獲得する上で重要である.神経生理学的アプローチでは,選択的な体重移動能力はこれらの能力を獲得するために不可欠な要素と考えられている.本研究の目的は,急性期脳卒中者における側方体重移動の改善を目的としたプログラムの妥当性を評価すること,およびそのプログラムの主な治療効果を明らかにすることである.
方法:対象者は,18歳以上の急性期脳卒中片麻痺者35名であった.対象基準は,医学的制限がなく,発症前のADLが自立(自宅内移動が杖歩行,または独歩で自立),本研究に同意が得られた者とした.対象者を,通常の治療のみの対照群(18名)と,通常の治療に加え側方体重移動練習を行った介入群(17名)の2群に無作為に分けた.介入方法は,Daviesにより提唱されている側方重心移動改善を目的とした方法〔Right in the Middle(シュプリンガー・フェアラーク東京)参照〕を用いた.帰結評価には,①座位側方リーチテストにて,側方体重移動量,またリーチ肢位から安静座位姿勢に戻るまでの時間,②立ち上がり-着座動作時間,③ 静的立位保持にて側方体重移動量と,側方動揺(体重移動量の標準偏差)を測定した.測定時期は,開始時,4週間後,8週間後の3回で行った.
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