入門講座 訪問リハビリテーション・3
訪問リハビリテーションにおけるリスクマネジメントのポイント
廣澤 隆行
1
,
村上 重紀
1
,
鶴見 隆正
2
Hirosawa Takayuki
1
1公立みつぎ総合病院保健福祉総合施設附属リハビリテーションセンター
2神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科理学療法学専攻
pp.619-624
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100133
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
リハビリテーション(以下,リハ)医療は時期によって急性期,回復期,維持期に分類される.そのシームレスな流れの中で訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)は維持期リハに位置する.しかし,急性期病床における在院日数の短縮化,回復期リハ病棟の不足のため,医療機関で行うべきリハを行わないまま,急性期リハや回復期リハの途中にある患者が自宅退院を余儀なくされ,訪問リハを利用することもある.また,訪問リハの利用者は維持期とはいえ,要介護4,5や筋萎縮性側索硬化症(以下,ALS),筋ジストロフィー症などの難病で重度の障害を呈する者も少なくない.
このような利用者に対して訪問リハで関わる場合,リスクマネジメントが不可欠であるが,訪問リハでは,サービス提供者が散在しているため,利用者に関する情報を収集することが容易ではないうえに,訪問リハ利用者の様子を毎日見ることができないことから変化に気づきにくい.また,事故が医療機関内で起こった場合のように,すぐに検査や処置ができるわけではない.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.