増刊号 臨床血液検査
I.形態学的検査
1.形態学的検査の実際
9)in situ hybridization
佐藤 裕子
1
1自治医科大学血液学教室
pp.65-70
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906484
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はじめに
近年の遺伝子工学や細胞遺伝学の進展は目覚ましく,数多くの癌遺伝子や疾患の病因と密接に結びついていると思われる種々の遺伝子が次々に発見されている1).こうした新しい遺伝子が発見されると,その遺伝子の局在部位を決定したり,さらに特定疾患における当該遺伝子の移動の有無を検討したりする必要性が出てくる.その際に必要な手法が,染色体標本上で行うin situ hybridizationである.この手法は,原理は同じであっても,実際の手技は報告者により多少の違いがある2,3).本稿では,筆者らが実際に行っている簡便なin situ hybridizationの手技について述べる.
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