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本邦におけるアミラーゼバリアント
星野 忠
1
,
小嶋 建志
2
,
中村 利弘
2
1日本大学医学部臨床検査医学教室
2(株)大塚東京アッセイ研究所
pp.497-500
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906206
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はじめに
ヒトのアミラーゼ(amylase;AMY)は主に膵臓(P)と唾液腺(S)に由来するが,その他に肺,肝臓,卵管などいくつかの臓器にも存在することが知られている1).また,AMYには2種類のアイソザイムがあり,由来別にP型AMY(pancreatic amylase;P-AMY),S型AMY(salivary type amylase;S-AMY)と呼ばれている.
AMY活性測定の歴史は他の酵素に比べ古く,前世紀初めにヨウ素デンプン反応による測定法が確立して以来,急性膵炎の診断に欠かすことのできない検査として現在も使用されている.しかし,膵疾患以外の多くの疾患でAMY活性の上昇が認められることから,活性測定と同時にアイソザイム測定を行うことが一般化してきている.AMYのアイソザイム測定法には,電気的な易動度の差を利用してP型AMYとS型AMYを分離する電気泳動法,小麦胚芽由来のAMYインヒビターがP型AMYよりもS型AMY活性をより特異的に阻害することを利用したインヒビター法2)とS型AMY活性を阻害するモノクローナル抗体を用いてP型AMY活性を測定するモノクローナル抗体法3)などがある.
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