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WHO造血器腫瘍分類
栗山 一孝
1
1長崎大学医学部原爆後障害医療研究施設分子医療部門分子治療研究分野(原研内科)
pp.494-497
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906205
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はじめに
造血器腫瘍,特に急性白血病と骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)については,形態学を基本に免疫学的マーカーを組み入れたFrench-American-British(FAB)分類が広く普及している.しかし,白血病の病因・病態研究が染色体・遺伝子レベルで進むにつれ,特異的染色体・遺伝子変異を有した病型が知られてきた.一方,リンパ系腫瘍は幾多の変遷を経てREAL分類に到達していた.このREAL分類に携わってきた血液病理学者らが中心になって,従来骨髄系腫瘍とリンパ系腫瘍と峻別されていた造血器/リンパ組織の悪性腫瘍を包括して新世界保健機構(WHO)分類として発表した1,2).ここでは,造血器腫瘍に絞り概略する.
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