絵で見る免疫学 基礎編・1
自然免疫機構
高木 淳
1
,
玉井 一
2
,
隈 寛二
2
1ダイナボット(株)器機診断薬事業部
2隈病院
pp.56-57
発行日 2000年1月1日
Published Date 2000/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905271
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最初の生体防御機構
私たちは毎日多くの病原体にさらされながら生活しているが,しかし,それがために病気になることはまれである.私たちに初めての病原体が侵入した場合に,直ちに抗体がこれを排除するわけではなく,抗体が活躍するまでには通常4〜5日を要する.まず,直ちに病原体を排除する機構は自然免疫機構(innateimmunity)である.病原体が上皮層を突破して侵入してから数分以内に,あらかじめ血流中に存在する骨髄球系前駆細胞(myeloid progenitor)を前駆体とする好中球(neutrophil),マクロファージ(macrophage;大食細胞)やNK細胞(natural killer cell)が病原体を認識して速やかに除去する.
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