技術講座 血液
von Willebrand因子測定法
藤村 吉博
1
,
西田 幸世
1
,
八木 秀男
1
,
櫻井 嘉彦
1
1奈良県立医科大学輸血部
pp.981-990
発行日 1999年7月1日
Published Date 1999/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903927
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新しい知見
von Willebrand因子(vWF)には2つの重要な機能があり,1つは血液凝固第VIII因子と結合し複合体を形成することにより,VIIIのin vivo proteolysisに対して防衛的に働く,すなわち血漿中でのVIIIの安定化を担うキャリア蛋白質としての性質,もう1つは傷害を受け,内皮細胞下組織が露出した血管壁に血小板が粘着・凝集する一次止血において分子糊として働く作用である1).後者の反応は血管内皮細胞下組織のコラーゲンや,血小板膜糖蛋白質GPIbα,そしてGPIIb/IIIaとの結合反応が主軸となる.
このように,多くのリガンドと結合するという特性のゆえに,vWFの機能測定にはさまざまな方法が考案されている.
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