技術講座 生理
先天性心疾患の心エコー図法
小山 耕太郎
1,2
1岩手医科大学小児科学講座
2岩手医科大学附属循環器医療センター
pp.991-997
発行日 1999年7月1日
Published Date 1999/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903928
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
新しい知見
先天性心疾患の発生頻度は出生時およそ1%である.1998年の日本の出生数(推計値)は120万人であったので,この年12,000人が先天性心疾患を持って生まれたと推定できる.このうち約1/3が新生児期,乳児期に治療を必要とする.また,1/2の患者は一生のうちどの時点かで治療を受けなくてはならない.わが国における先天性心疾患の手術数は年間約8,000例で,その成績は近年著しく向上している.手術治療が不可能な疾患はほとんどなくなり,手術後の患者は確実に増加している.しかし,手術を終えた患者も大半が医学的な追跡を必要としており,先天性心疾患の診療は小児期に限定されたものではない.実際,いくつかの施設で成人先天性心疾患の診療部門が開設されている.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.