増刊号 緊急検査実践マニュアル
各論
5.微生物(感染症)検査
2)免疫学的検査 c)ウイルス感染症 技術編
中村 良子
1
1昭和大学藤が丘病院臨床病理科
pp.887-891
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903896
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検査法
ウイルス感染症の検査は病原診断のみならず,過去の感染既往,病態の把握,治療方針の決定,治療の有効性や予後などを患者の臨床症状や疫学情報と併せて判断するうえで重要である.
ウイルス感染症の検査法には,大きく分けてウイルス抗原検出法,ウイルス抗体検出法,遺伝子検査がある1)(表1).ウイルス抗原検出法には,ウイルスの分離同定検査,免疫学的抗原検出法などがあり,ウイルス分離はウイルス感染症を確定するうえで重要であるが,技術,設備,時間,経費,熟練を要する.遺伝子検査も設備,経費面でまだ汎用化には至らない.一般的には,抗体検出検査と一部のウイルスの免疫学的抗原検出検査が行われている.
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