日常染色法ガイダンス 生体色素の日常染色法—消耗性色素(リポフスチン)の証明
シュモール反応
清水 幹雄
1
,
舟橋 明美
1
,
藤田 美悧
1
1北海道大学医学部附属病院病理部
pp.1085-1087
発行日 1998年11月1日
Published Date 1998/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903653
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生体内色素の中で,リポフスチン(消耗性色素)は自己貪食過程で発現し,変性したミトコンドリアやその他の細胞内小器官,グリコーゲン,脂肪滴などがリソソーム内で分解され,脂質と蛋白質とが重合したリポ蛋白の酸化により形成される.
ヘマトキシリン・エオジン染色では,細胞質に黄色から褐色顆粒として認められ,この色素は老化現象とともに増加し,飢餓や栄養不良,内分泌障害,慢性消耗性疾患,薬剤の長期投与などの場合に,脳神経細胞や内臓諸器官の実質細胞に強い沈着を示す.
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