今月の主題 不整脈診療のための心電図の見方
その他の不整脈検査のポイント
運動負荷試験・加算平均心電図・電気生理検査
中沢 潔
1
,
南家 俊彦
1
,
村山 正博
1
1聖マリアンナ医科大学第2内科
pp.889-895
発行日 1995年5月10日
Published Date 1995/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903637
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ポイント
●運動負荷試験では重症不整脈を含むあらゆる不整脈が誘発される可能性があり,緊急治療の準備が必要である.
●誘発不整脈は基礎疾患の診断,薬剤効果判定における意義は乏しく,器質的心疾患患者の心室性不整脈誘発は予後と関連する場合がある.
●加算平均心電図は安全な検査法で,患者への侵襲がなく,繰り返し行える.
●心室遅延電位陽性は心室頻拍(VT)の基質を示し,VTや心臓性急死例に多いが,これらの既往のない陽性者の取り扱いはさらに検討を要する.
●電気生理検査は患者への侵襲が大きく,カテーテル操作による穿孔,血栓,重症不整脈の偶発的誘発があり,慎重なカテーテル操作,緊急時の準備が必要である.
●適応と目的に慎重であれば,治療法と結びついた詳細な情報が得られる.
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