増刊号 臨床生理検査実践マニュアル画像検査を中心として
Ⅰ.超音波検査法
3.検査の実際
2)上腹部
(3)膵臓 画像の読みかた・計測法
秦 康博
1
,
久 直史
2
1高知医科大学放射線医学教室
2高知医科大学附属病院放射線部
pp.76-78
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902319
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膵の大きさ
最大前後径(背腹径)の増大に意味があり,幅(上下径)の増大は異常と結びつかない.頭部2.5cm,体部2.0cm,尾部2.0cmを厚さの目安とする.横断像だけでは正確な前後径が得られないことが多く,縦断像でも計測すべきである.しかし,大きさには個人差があるので,絶対値よりも全体のバランスが重要である.限局性の腫大にエコーレベルの異常を伴うものは占拠性病変を考え,尾側膵管の拡張の有無に注意する.膵良性腫瘍,膵癌,膵?胞,腫瘤形成性膵炎などが上記の所見を呈する.表面の波打ち様の凸凹は慢性膵炎などに認められる.
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