増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
XII.免疫組織化学
3.非腫瘍性疾患と免疫組織化学
大塚 成人
1
1東京大学医学部病理学教室第一講座
pp.380-382
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902000
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■非腫瘍性疾患の免疫組織化学
免疫組織化学の目的は形態的変化の乏しい細胞を鑑別したり,細胞の形態変化の有無とは別に,細胞内に局在する物質を誰もが容易に確認できるようにすることである.したがって,通常の染色によって形態学的変化が明らかなものに対して行う免疫組織化学よりも,ほとんどの非腫瘍性疾患のように,形態学的変化の乏しい疾患に対して行う免疫組織化学のほうがはるかに意義と重要性があるといっても過言ではない.免疫組織化学の対象となる非腫瘍性疾患は,感染症,代謝・内分泌疾患,自己免疫疾患,変性疾患などである.以下,実際に免疫染色を行った例を用いて説明したい.免疫染色は,ABC法で行い,DAB(3,3’ diaminobenzidine tetrahydrochloride)で発色した.
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