増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
XII.免疫組織化学
2.非上皮性腫瘍の免疫組織化学的特徴
福永 真治
1
1東京慈恵会医科大学第一病理学教室
pp.376-379
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901999
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非上皮性腫瘍の代表的なものは軟部腫瘍,骨腫瘍,胸腔・腹腔などの中皮より発生する中皮腫および悪性リンパ腫である.その中で軟部腫瘍は最も頻度が高く,組織像も多彩で組織診断に難渋することが多い.鑑別診断法として従来の種々の特殊染色,電顕的観察に加え免疫組織化学的検索が強力な武器となっている.さらに細胞の形質や分化を把握するのにこの免疫染色は不可欠である.しかし免疫染色が日常業務として簡単に行えるようになったと同時に,その結果の過大評価により組織診断を誤る危険性も少なくない.
本稿では主として軟部腫瘍での免疫組織化学的検索の特徴,ホルマリン固定,パラフィン切片で染色可能でかつ現在広く普及している代表的なマーカーと,その意義と留意点について述べる.
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