今月の表紙
乳癌細胞
星 利良
1
,
都竹 正文
1
,
坂本 穆彦
2
1癌研究会附属病院細胞診断部
2東京大学医学部病理学教室
pp.348
発行日 1993年4月1日
Published Date 1993/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901455
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乳癌は乳管上皮由来の癌腫すなわち腺癌で,乳房の悪性腫瘍の99%を占める.その組織型は極めて多種で,わが国では乳癌研究会分類が最も広く用いられている.乳癌は非浸潤癌,浸潤癌,Paget病に大別される.さらに,非浸潤癌は非浸潤性乳管癌と非浸潤性小葉癌に,浸潤癌は浸潤性乳管癌と特殊型に分類される.そして,浸潤癌は通常型の乳管腺管癌,充実腺管癌,硬癌の3型に,特殊型は粘液癌以下11型に分類される.
これらのうち硬癌(scirrhous carcinoma)の組織像を呈示する.硬癌は低分化腺癌に相当し,予後不良なものが多い.乳癌の約50%を占め,乳癌で最も代表的な癌である.
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