今月の表紙
小円形細胞肉腫の細胞診
古田 則行
1
,
都竹 正文
1
,
坂本 穆彦
2
1癌研究会附属病院細胞診断部
2東京大学医学部病理学教室
pp.343
発行日 1994年4月1日
Published Date 1994/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901852
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小円形細胞より成る肉腫には,悪性リンパ腫,形質細胞腫,横紋筋肉腫(胎児型・胞巣型),原始性神経外胚葉性腫瘍(旧分類:神経芽細胞腫,悪性神経上皮腫,ユーイング肉腫),間葉性軟骨肉腫,悪性血管外皮腫,滑膜肉腫の一部,円形細胞型脂肪肉腫などがある.鑑別しなければならない悪性腫瘍として,癌腫の転移や皮膚付属器由来の良・悪性腫瘍が含まれる.細胞診ではこれらの腫瘍細胞は均一な小型細胞ゆえに,腫瘍細胞の同定に苦慮することがある.しかし,確定診断とはいかないものの,各々の特徴所見より腫瘍細胞を“枠づけ”することによって,ある程度,腫瘍を推定することは可能である.その特徴を示す代表的腫瘍を呈示する.
(1)腫瘍細胞がロゼット形成を示すもの(写真a,パパニコロウ染色,×1,000)
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