検査データを考える
乳腺の異常超音波像
種村 正
1
,
遠田 栄一
1
1三井記念病院中央検査部生理科
pp.1019-1023
発行日 1992年11月1日
Published Date 1992/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901325
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はじめに
近年,生活様式の欧米化に伴い乳癌の発生は増加の一途をたどっており,近い将来大腸癌とともに女性の癌死亡の第1位を占めることが予想されている.
一般的に乳癌の診断は,触診や穿刺細胞診などの理学的所見が大きなウエートを占めているが,触知不能乳癌や微小乳癌などの早期発見のために,かつては補助的診断法であった超音波,X線検査(マンモグラフィ)などの画像診断法の役割はますます大きくなるものと思われる.特に超音波診断法は装置の改良開発や新手法(ドップラ法)の導入などにより診断精度および検出率が飛躍的に向上してきたため,乳腺疾患においては必要不可欠の検査法になりつつある.
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