生体のメカニズム ホルモン・11
ホルモンによる血流調節
杉本 徳一郎
1
,
松岡 博昭
2
1三井記念病院内科腎センター
2国立循環器病センター高血圧腎臓部門
pp.1014-1018
発行日 1992年11月1日
Published Date 1992/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901324
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はじめに
全身の血液循環は生体の機能維持に不可欠の要素であり,血流が停止してはヒトはもはや生命活動を行うことができない.この血液循環には血流を送り出すポンプの心臓と血液が送られてくるパイプの血管の2つが役割を担っているといえる.
心臓から送り出された血液は各臓器(脳,腎,肝,消化管,骨格筋,皮膚など)に分配される.その分配のされかた,すなわち各臓器の血流は,その臓器へ枝分かれする血管の太さによって規定されているうえに,臓器内の微小血管の血管抵抗によってもさらに微細に調節される.
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