増刊号 尿検査法
II.各論
19.ホルモンおよび関連物質
3)膵臓,消化器関連
C-ペプチド
青木 雄次
1
,
柳沢 康敏
1
,
矢崎 国彦
1
1信州大学医学部第2内科
pp.206-207
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901121
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はじめに
C-ペプチドは,膵β細胞よりインスリンと等モルで分泌され,インスリンに比べて多量に尿中に排泄される.このことを利用して,ある特定の時間,特に24時間のインスリン分泌量の指標として,頻回の採血を行うかわりにその時間帯の尿中C-ペプチドが測定されている.その測定の簡便性から広く普及しており,インスリン分泌が枯渇しているインスリン依存性糖尿病(IDDM)の検索には特に有用な方法とされている.しかし,C-ペプチドの尿中排泄率は個人差が大きいため1,2),IDDM以外を対象とする場合には,その解釈に注意が必要である.
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