増大号 糖尿病のすべて。 検査データに基づいた診療のポイント
3章 糖尿病診療における臨床検査
C-ペプチド(CPR)
山下 計太
1
1浜松医科大学医学部附属病院検査部
キーワード:
CPR標準化
,
SPIDDM
,
臨床判断値
,
JSH-CPR
Keyword:
CPR標準化
,
SPIDDM
,
臨床判断値
,
JSH-CPR
pp.174-177
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540020174
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はじめに
C-ペプチド(connecting peptide)はインスリンの前駆体であるプロインスリンが分解される際に,インスリンと等モルで分泌される生理活性がないペプチドである(分子量3,020.29g/mol).C-ペプチドは腎代謝であり,体内半減期も長く,外因性の影響を受けにくいため,内因性インスリン分泌能の評価に有用である1).免疫学的測定法で測定したC-ペプチドをCPR(C-peptide immunoreactivity)と呼び,国内外の日常検査で普及している.
この測定系で用いる抗体(抗C-ペプチド抗体)は試薬メーカー各社で差はあるが,少なからずプロインスリンとの交差反応が生じる.通常は,膵ランゲルハンス島β細胞から血中に前駆体のまま放出されるプロインスリンはごく微量であるため,“C-ペプチド=CPR”という認識で問題ないが,各疾患において測定値に影響を与える可能性がある.後述する国際標準化において,基準測定法をC-ペプチドに特異的な同位体希釈質量分析法(isotope dilution mass spectrometry:ID-MS)に設定する流れにあるが,日常検査のコミュータビリティ(比較可能性)を考慮すると,C-ペプチド(CPR)という名称は今後も妥当である.

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