増刊号 尿検査法
II.各論
19.ホルモンおよび関連物質
4)副腎皮質関連
(1)17-KS
武部 和夫
1
1弘前大学医学部第三内科
pp.208-210
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901122
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
17-ケトステロイド(17-ketosteroids;17-KS)はステロイド核のC17位にケトン基を有するステロイドの総称(図1)であり,メタジニトロベンゼンにより呈色(Zimmerman反応)し,主に副腎皮質網状層および男子性腺(Leydig細胞)で産生される.健康男子では尿中17-KS排泄量の約2/3が副腎皮質由来であり,残りの約1/3は睾丸由来である.健康な小児および女子では副腎由来である.尿中17-KSとして測定されるステロイドを表1に示した.デヒドロエピアンドロステロンサルフェートはそのままの型で尿中に排泄されるが,その他のものはグルクロン酸または硫酸抱合型として排泄される.
尿中17-KSの測定は副腎皮質機能亢進症や副腎性器症候群の診断上たいせつである.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.