けんさアラカルト
胸郭の変形による呼吸機能の変化
神辺 眞之
1
1広島大学医学部臨床検査医学
pp.236-237
発行日 1992年3月1日
Published Date 1992/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900981
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呼吸は横隔膜の上下運動(ふいご様運動)と胸郭を構成する呼吸筋のてこの原理に基づく収縮運動によって,肋骨が挙上したり陥凹したりし,胸腔内に圧力変化を起こし,肺を風船のように膨らましたり,縮めたりすることにより行われる.呼吸調節には延髄付近に散在する呼吸中枢も関与しており,頸動脈洞あたりにある,動脈血ガスの変化を感知する末梢化学受容器と,肺や肺毛細血管にあって,肺の伸展や血管の浸透圧の変化を感知する末梢機械的受容器との間に,迷走神経や舌咽神経,脊髄神経の横隔膜神経などを介して情報のやりとりをしている.
呼吸は随意的に調節される点が心拍数などと違う点である.
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