検査ファイル
〈用語〉C型肝炎
内田 俊和
1
1日本大学医学部第一病理
pp.1410-1411
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900411
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[1]ウイルス肝炎の種類(表)
ウイルス肝炎には従来,A型とB型があり,それ以外のものは「非A非B型」として一括されてきた.非A非B型の存在は,明らかにウイルス肝炎の臨床経過を示しながらA型やB型の血清マーカーが陰性な患者が認められることから,自明であったが,そのウイルスは長い間未知であった.
ところが1980年代になり,3種類の肝炎ウイルスが発見され,D型,C型,E型と命名された.D型はデルタ型とも呼ばれ,B型肝炎ウイルスの存在下で初めて感染と増殖が可能な,寄生的なウイルスである.したがって,B型といっしょに感染するか,あるいは既にB型に感染している者にのみ重感染し,D型が単独に感染することはない.日本には少ない.
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