検査データを考える
血液ガス成分の異常
藤原 孝憲
1
1神奈川県立こども医療センター麻酔科
pp.1399-1402
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900407
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
血液ガスは酸塩基平衡諸値や電解質などとともに,患者の病態を把握するのに大切な検査である.特に呼吸管理,体液管理を必要としている患者については,これらの経時的な値の変化に注目しなければならない.
血液ガス測定は採血のやりかた,その検体の取り扱いかたなどによって結果が違ってくるので,測定結果の評価は,患者の病態,採血の条件,測定装置の状態などいくつかの要因を吟味しながら行う必要がある.疑問があれば再度検査することも考える必要がある.なぜならば,その結果によって患者は薬剤の投与,人工呼吸器の条件の変更など,いろいろな処置を受けることになるからである.重症な症例では,特に問題となる.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.