FOCUS
在宅酸素療法(HOT)—臨床検査技師に必要な知識
谷山 友太郎
1
,
三上 優
1
1東京大学医学部附属病院呼吸器内科
pp.1040-1043
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209442
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はじめに
現在,わが国では3〜4人に1人が65歳以上の高齢者であり,今後も高齢化率の上昇傾向が見込まれる.こうした超高齢社会においては,病院への通院診療だけではなく,在宅診療の重要性が高まっている.特に,慢性呼吸不全患者の自宅や社会での生活,および在宅看取りを考慮して在宅酸素療法(home oxygen therapy:HOT)を導入する機会が増えている.1985年に初めて慢性呼吸不全患者に対するHOTの保険適用が認められてから,適応疾患が広がっており,現在では使用患者は,2020年時点で約17〜18万人いるとされている1).本稿では,HOTの目的や適応基準,管理上の注意点などについて,呼吸生理などの観点を交えて解説する.
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