FOCUS
ゲノム医療と臨床検査の未来—次世代シークエンサー導入・検査内製化の経験から
砂金 秀章
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.777-780
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209388
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はじめに
遺伝子検査は歴史のある分野であるが,近年大きく変革している分野でもある.2018年の医療法改正に伴い,血液学的検査や病理学的検査の二次分類であった遺伝子関連・染色体検査が,一次分類とされた.これは,次世代シークエンサー(next generation sequencer:NGS)を用いて,疾患に関連する遺伝子の変異を網羅的に解析するクリニカルシークエンスが医療現場に導入されることを受けての措置であった.
本稿では,がんゲノム医療を中心にクリニカルシークエンスの現況を概説するとともに,東京大学医学部附属病院(以下,当院)のNGS導入の経験について紹介する.
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