増大号 POCUSの決め手。 早く、正確な診断のために
4章 症状別検査の進め方
上腹部痛
今村 祐志
1
1川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波)
キーワード:
POCUS
,
ポイントオブケア
,
6メソッド(アプローチ)
Keyword:
POCUS
,
ポイントオブケア
,
6メソッド(アプローチ)
pp.242-246
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543209265
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はじめに
POCUSとは,point-of-care ultrasonographyの略語であり,ポイントオブケアにおける超音波検査である.日本ポイントオブケア超音波学会の説明によると“ポイントオブケア(Point of care/POC)とは,診療にあたり,被検者(患者)の傍らで医療従事者が行うもので,検査ではPOC testing(POCT)のごとく表現される.検査時間の短縮および,迅速かつ適切な検査,診療・疾患の予防,健康増進等に寄与し,ひいては医療の質と患者のQOL(Quality of life)向上に資するものである.具体例とし,外来での血糖や心電図検査,救急の場面での超音波検査などがある.”である.すなわち,病棟,救急外来や往診先などにおいて,診療をしながら行われる超音波検査である.通常の超音波検査と異なり,診療に必要な情報のみ得ることを目的としており,評価する部位や項目を絞って行われる.ポケットに入る小型超音波機器も開発され,聴診器のように用いられている.
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